あいまいなねむりのなかで

ときめくかときめかないか

ネコをひろった日

さて、今回は子ネコの思い出を語りますかな、それは大学3年の夏、もうすぐやってくる就活、漠然とした将来への不安、彼女いない、バイトもクビ、現実逃避するかの様に僕は河原を自転車で走っていた、何かとすれ違った、子ネコだ、Uターンして、触ろうとしたら警戒しているのか鳴きながらかまえている、僕は近くに座りながら様子を見ることにした、子ネコはこちらを気にしながらウロウロしている、しばらくすると地面に落ちている何かを食べ始めた、カニだ🦀、それ腐ってないかい?、何か食べ物をやろうと思ったが、何もなく、とりあえず、持っていた水をやるとペロペロ飲み始めた、そして、次に僕に近づいてきて、体によじ登り始めた!、心が触れ合った瞬間であった、そうして仲良くなった子ネコとしばらくじゃれあい、そろそろ帰ろうと自転車に乗って進むと、ついてくる子ネコ、もっと進む、ついてくる子ネコ、進みまくる、ついてきまくる子ネコ、もっと僕と一緒に居たいようです、、気がついたらカゴに乗せて走っていた、で、そのまま家に着いちゃったのだ、やってしまったね、子ネコを家まで連れてきてしまいました僕は、親に見せたら、返してこいだのなんだの言われつつも、かわいい〜となり、何だかんだで家で面倒をみる事になった、しかし、ずっとは無理なのだ、なぜなら、うちにはブンジが居るからだ、ブンジは白文鳥、猫と鳥は一緒に飼えない、どうしよう、とりあえず近所のホームセンターに猫のエサと砂などを買ってきて、僕の部屋に猫コーナーを作った、ブンジを出してる時はねこたまをコーナーに隠し、ねこたまを出してる時はブンジをカゴに入れる、そんなスタイルでいくことになった、やはり共存は難しい、あ、子ネコの事はねこたまと名付けた、今考えるとひどいネーミングセンスだね、とにかく猫との奇妙な共同生活が始まったのだ、夜、布団で寝ていると、猫コーナーからねこたまがやってきて布団に入ってくる、かわいいね、でも一緒には寝られない、寝返りで潰してしまいそうで怖かったのだ、猫コーナーに戻しても戻しても布団にやってくる、にゃーにゃー言いながら何度でも諦めずに布団にやってくる、深夜に活発になるようで、相手をしていたらすっかり寝不足になった、ねこたまどうしようかなぁ、考えた、考えに考えた結果、新しい飼い主を探すのがベストだと思った、近所の歩いてすぐのところに動物病院があって、そこの人通りに面した窓に里親募集の貼り紙をさせてもらえるようにお願いしに行ったらあっさりokをもらえた、当時から絵を描いていてフォトショはそれなりに使えたので、そのスキルで全力でねこたまの可愛さをアピールした派手な紙を作って病院に貼りに行った、さあどうなるか、2日後、学校の帰りの電車の中でメールが来た、親からだった、ねこたまの貰い手が見つかったから引き渡してきた、という報告だった、呆気ない終わり、ねこたまは新しい飼い主の元へ、家に帰ってももう居ない、別れは突然くるものですな、良かったと思うと同時に最後にもう一度会いたかったな、今でも時々思い出すよ、ねこたま、今まだ生きていたら10歳くらいかな、あの後、君はどんな世界を見たんだろうね、僕は相変わらず絵を描いているよ、今回はネコの絵を描いちゃった、そんなつもり全くなかったんだけど、描いてる途中で何故かねこたまの事を思い出して、そのまま絵に猫をいれた、そんな感じ、今回はオイルパステルがかなり活躍した、最近好きな画材で、混ぜたり、上描きしたり、触ってて飽きない、僕のスタイルはミクストメディアなので、どんどん色々な画材を組み合わせたい、異質なものどうしを馴染ませず、コラージュするような、そんなイメージが頭の中にあって、色々試していきたい、長々と書いてしまった、最後まで読んでくださりありがとうございます、adiós

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