あいまいなねむりのなかで

ときめくかときめかないか

サナトリウムで在廊してきた

 

2019年10月11日〜14日

福岡の不思議博物館 分室 サナトリウムでやっている僕の個展「さびしげなキセキ」に在廊してきた

 

1日目

タイミング悪く台風19号が発生して、飛行機が欠航することを見越して11日の夜に新幹線で向かった、仕事を定時で終わらせて急いで家へ帰り、飯と風呂を済ませ品川駅へ向かう、みんな考えることは同じで人が大量に居て、乗れないかも、、と頭をよぎるが、まあ普通に乗れた、自由席で座れなかったので通路で新大阪までひたすら立っていた、これは修行だと思った、24時くらいに着いて、さあどうしよう、今夜の宿を探さなきゃならん、新大阪駅のまわりを歩く、想像していたより閑静でなにもなさそうな雰囲気だ、と思ったらネカフェがあったので入った、5時間コースで部屋のタイプはフラットにした、イスでは眠りづらいし、足も疲れていたので横になりたかったのだ、店員の人が大阪弁でちょっとテンションが上がった、台風で予定調和が壊されて、どうなるか、福岡まで行けるのか、色々不安もあったが今はこの非日常を楽しもうと思った、フラットの部屋は枕が置いてあるだけで掛布団が無かったのでめちゃくちゃ寒くて結局、一睡もできなかった

 

2日目

ネカフェのパソコンで調べると、どうやら博多行は午前中の便で終わりらしく、早めに行く事にした、7時くらいには新幹線に乗った、自由席だったが今度はちゃんと座れた、良かった良かった、最近はあいみょんにハマっているのでひたすら聴きながら窓から景色を眺めていた、君はロックを聴かないを絵に置き換えて、君は絵を見ないに脳内変換するのが好き、さとみょん、だんだんと海とか山が見えてきてテンションが上がってきた、博多に無事到着、とりあえず一安心、在廊予定時間が14時からで余裕があったので、サナトリウムのある天神まで歩いていく事にした、知らない道を歩くのは楽しい、写真を撮りながらゆっくり向かう、地元に比べると道が広くて新鮮だった、後、壁にスプレーで落書きされてるのをよく見かけた、ちょうど最近、バスキア展を見に行って、ストリートの絵に興味があったので楽しめた、文字とか言葉って伝わりやすいなって、そういうの作品に取り入れたら面白そう、中洲に着いたら、川がいっぱいあって、写真を撮りまくった、橋の上から見える川、街、空、この組み合わせはすごく惹かれる、だいたいいつも写真を撮るときは絵のことも考えていて、描きたい場所を探すと同時に、どの辺りに人を立たせるかも計算している、ポートレート撮影のイメージだ、やはり人がほしい、描きたいもののメインは人間なのだ、中洲はソープ街が有名でその辺りの写真も撮ろうと思って行ったら、キャッチのいかついお兄さんがいっぱいいて、一枚も撮らずに下向いて早歩きした、めっちゃ声かけられた、また川沿いを歩く、良い天気だ、風は強いけど、東京の方は今頃台風で大変なのかなとか考えていた、なんやかんやで天神に着いた、まず先にサナトリウムの場所を確認し、その後は天神地下街をぐるぐるしていた、昼を食べようと思って、福岡は博多ラーメンのイメージがあったので、ラーメン屋を探して入った、ラーメンと替え玉とチャーシュー丼を食券で買うシステム、細麺美味しかったし良かったのだが、アクシデントが起こった、替え玉の券を店員さんに渡すも一向に替え玉が来ない、あー、忘れられているみたい、後3分待って来なかったら声をかけようとか考えていた、結局来ないので「あっすみませ、替え玉って〜、まだですかね」って言ったらすごい謝られて替え玉と替え玉代を机に置かれた、なんかこちらこそすみませんみたいな気分になりつつ食べて店を出た、在廊時間が迫っている、緊張してきた、とりあえず、天神地下街で呼吸を整えよう、時間は13時50分、もう待った無しだ、行くしかないと思ってサナトリウムへ向かった、実は事前にストリートビューでこの辺りは見ていたのでスムーズで迷わず着いた、階段を登る、心拍数が上がる、3階に靴置き場があった、そう、サナトリウムはスリッパスタイルなのだ、それも調査済み、落ち着いて靴を脱ぎ、ドアを開けると、鈴みたいな音が鳴り響く、お!?これは想定外だった、こんなシステムなのか、音に気がついて館長が来て、はじめまして、みたいなやりとりをして、手土産を渡して空いてた椅子に座る、館長とは2年くらい前からメールでやりとりはしていたが、お初にお目にかかってちょっと感動した、在廊を待ってくれていたお客さんが居て、今回はグッズを購入してくれた方にはサインと色紙に簡単な絵を描くというのをやる事になっていたので、早速描いた、似顔絵を普段のデフォルメに落とし込むスタイルにした、人前で描くのはライブペイントで慣れていたので、色紙に描くのは問題なくサラサラ〜っとできた、描きながら少し話をした、おれの絵を好きな人ってどんな人なのか知りたかったし、なにが良いのだろう、どこが良いのだろう、自分でもよくわからない、それを聞いてみたかった、在廊していると常連さんが結構来て、少し話をした、自分の絵に関する質問をされた時に、それに答えようと自分でも無意識にやっていた部分に説明をつけるために再構成するような、自分自身を見つめなおすキッカケがもらえた気がする、普段の自問自答とはまた違う、予測外からの話題が良い刺激だった、在廊初日の夜は館長と不思議子さんと食事に行くことになっていて、予約の時間まで間があったので、たまたま近くでやっていた近藤聡乃さんの個展を3人で見に行った、好きな作家だったのでラッキーだった、まじまじと見入ってしまった、その場で偶然、サナトリウムの常連の方が居て合流して5人で居酒屋へ行くことになった、途中で追加でもう1人入って、最終的に6人で飲んだ、店が昭和をイメージした感じで強く印象に残った、その後は解散して中洲にあるホテルまで歩いた、ちょっと道に迷ったがそれはそれで楽しんだ

 

3日目

朝、起きてしばらくスマホをいじる、在廊は14時からだから、それまで何しようかな、せっかくなので観光もしたいなと、調べていた、海が好きなので見に行こうと思い、川沿いを歩くことにした、風がつえー、海までの道の途中、良い景色がたくさんあって写真に撮った、帰ったら絵にしよう、結構歩いた、海が見えてきた、タワーもある、船もある、しばらくその辺りでぼーっとする、お腹が空いてきたので天神へ向かった、さて、何を食べよう、食べるのが好きなので食事のことを考えるのはわくわくした、昨日はラーメンだったから今日は米がいいなと思って歩いていると、ステーキ屋があって、気がつくと吸い込まれていた、2000円の400gくらいのステーキを食券で買って店員に渡し席に座る、ご飯とスープ、サラダ、水はセルフサービスになっていた、おれの好きなバイキングスタイルだ、肉が来る、めっちゃ鉄板がパチパチ👏してて油が飛んでくる、やばいっ!と思った、なぜなら、この日は真っ白なシャツを着ていたのだ、しかもこの後、在廊するのだ、服を汚すことだけは絶対に避けねばならない、よく机を見渡すと紙エプロンがあった、早速つける、肉が生っぽかったので全部切って焼いた、美味そうだ、すごい、ご飯は6回くらいおかわりした、食いすぎだ、満腹で店を出ると、とりあえず天神地下街でまた呼吸を整えてからサナトリウムへ向かった、何人かお客さんが居て、こんにちは〜とか言いながらおれは店の奥の関係者席に座ると、グッズを購入してくれた方に似顔絵を描いた、話を聞いてみるとTwitterで知ったという方が多かった、いつも反応をくれる人は覚えるので、あっあのアイコンの方!みたいなのが結構あった、女の人の場合はいつものデフォルメで描くんだけど、男の人で似顔絵お願いしますって方にはリアルよりで描いた、もっと絵柄の引き出しを増やしたいと感じた、この日はサナトリウムのホットケーキをご馳走になって、美味しかった、気になっていた猫の顔のホワイトチョコレートのやつ、あれがめっちゃ美味しかった、夜は予定が無かったんだけど、館長にサナトリウムの本館に連れていってもらえる事になって、車で行った、夜道、だんだん明かりが無くなっていく、山がたくさん見える、山で何かがピカピカ光っている、館長に聞いたら飛行機に知らせる光らしい、さらに走ると山道の途中、不思議博物館の看板が見える、本当に途中の道にいきなりあってびっくりした、そこをバックで登っていく、降りたらまずはアトリエ、館長の普段使っている作業場を見せてもらった、すごい広い、そして物がいたるところにある、聞いたら何がどこにあるかは9割くらいはわかるらしい、DVDを見れるコーナーがあった、作業しながら消化をするようだ、ながら見でも良いように見た事あるやつか、あまり面白くないものを流すらしい、おれも絵描く時にながら見するのでわかるわかると思った、外の階段を登って不思議博物館サナトリウム、本館の方に案内してもらった、巨大なクマムシが部屋の真ん中にすごい存在感であった、館長の自作で、持ち運ぶ時は解体できるとの事、その横にセガサターンデスクリムゾンがあってプレイさせてもらった、かなり操縦が難しい、あっという間にゲームオーバーになった、その後はロフトに登って色々な展示作品を解説してもらいながら鑑賞、コレクションの数々を見せてもらった、ウルトラマンの話でかなり盛り上がった、最後に自宅の方にもお邪魔させてもらって、スーパー館長(猫)とも会えた、普段なかなか人の作業してる場所を見られないので貴重な体験ができた、帰りに近くのジョイフルというファミレスで夜飯を食べて中洲まで車で送ってもらった

 

最終日

あー今日で終わりか、あっという間だったな、切なさを感じつつ10時にホテルをチェックアウトすると、中洲の街をふらふらする、スプレーアートを探して写真に撮ったり、川を眺めたり、鳩を眺めたり、蟻の巣を眺めたり、公園のベンチでぼーっとしたり、最後の昼は何食べようかな〜って歩いているとウェストを発見、福岡を中心に展開しているうどんのチェーン店らしく館長から話も聞いていたので、入ってみた、かき揚げ丼とうどんを食べた、あっさりしていて美味かった、ひとりなので相席になって、前に座っている人を眺めながら最後の昼を楽しんだ、店から出るともう良い時間だ、最後の在廊へ、天神地下街で呼吸を整えてから向かった、最終日も似顔絵を描いた、話を聞いてみるとネットで見てくれている人が足を運んでくれるというケースが多く、誰も来なかったらどうしようと思ってたのでとても救われた、このブログを読んでくれている方も居たり、ありがたいことです、最終日は帰りの飛行機の関係で少し早く出て、空港へ向かった、この4日間の事を思い返して頭がぐるぐるしていた、ここだけの話、初めてひとりで飛行機乗るのが少しドキドキした、行きは欠航だったし

 

とりあえず迷ったらやってみるスタイルがやはり良いなと思う、その時その瞬間に勇気を出して動く事、どうせすぐに流れてしまい過去になるのだから、どうにでもなれ精神で突っ走っていく、残念ながら人生はあっという間に過ぎ去っていく、どんな軌跡を残していくかが重要だよな、選択のひとつひとつが巡り合わせ奇跡のようなものだ、大事にしたい、というわけで福岡から帰ってきて、まだ気持ちがふわふわしているうちに、この感覚を文章で残しておこうとだらだら書いてみた、これを読んでいるそこのあなた、かなりの人です、ありがとう、サナトリウムでお会いした方々もありがとうございました


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